HAWKS NEST

シアトル・シーホークス・NFL・応援掲示板・ファンタジー 
HAWKS NEST TOP  >  ゲーム >  アンダードッグ

アンダードッグ

 “underdog” 「負けるに決まっている、勝てるわけない」

 先週のラムズとの地区優勝をかけた大一番の前にも言われました。くやしい思いをしました。今週の相手は去年のスーパーチャンピオン、こちらはリーグ史上初の負け越しの地区優勝でプレイオフに滑り込んだチーム。アンダードッグと言われても、やむをえないでしょう。でも、どんなに相手が格上で、こちらが、どんなに格下でも、そう言われたら、くやしいのです。ファンもコーチも選手も、みんな、くやしいと思ったはずです。

 ワイルドカード第1戦、シーホークス対セインツの試合も大詰めを迎えていました。第4クォーター、残り時間は4分。下馬評に反し、アンダードッグのホークスが34対30でセインツに勝っていました。しかし、4点のリードはワンチャンスで逆転されます。ホークスの攻撃です。インターセプトの危険をおかしてまでパスを投げる必要はありません。時計を止めずにランで時間を使い切れば勝利です。しかし、それにしては4分は長過ぎます。

 RBのリンチにボールを持たせました。ゲインはありません。相手もランしかないことは承知しています。タックルを待ち構えているところへ飛び込んでいくわけですから、そうそうゲインはできません。でも、これしかありません。

 再びリンチにボールを持たせました。左に行き、詰まり、右に行き、タックルされました。でも彼はあきらめません。体を動かし、タックルを振りほどき、進みます。またタックルされました。また振りほどきました。パワーランナーの真骨頂です。倒れそうになりながら、必死に体勢を立て直し、また進みます。何度も何度も振りほどき、倒れそうになりながらも進みます。

 一番くやしい思いをしていたのはリンチかも知れません。エースRBの座を奪われ、シーズン開始後にチームを追われました。ホークスに来ても、なかなか結果が出ず、1試合で2度のファンブル・ロストもありました。結局今シーズンのチームのラン攻撃はリーグ最下位に終わりました。

 リンチのランは止まりません。もうタックルもされません。スピードが上がりました。エンドゾーンが見えてきました。NBCのアナウンサーが叫びました。「冗談だろ」 見ると、QBのハセルベックがブロッカーとしてリンチの側を必死に走っていました。ハスもくやしい思いをしていたはずです。ケガとはいえ、先週の大一番の先発を控えのチャーリーに譲らざるを得ませんでした。毛がなければ、じゃない、ケガがなければオレが先発だった。オレがエースQBで、チームを優勝に導いていたはずだと。この試合にかける思いがケガを恐れさせずに彼を走らせたのでしょう。

 リンチがエンドゾーンに飛び込むとき、体の大きな選手が何人か一緒に走っていました。背番号は70番台です。なんとオフェンスラインの選手です。彼らもブロッカーとして必死に追いかけていたのです。信じられない光景でした。彼らもくやしい思いをしていたはずです。なかなかメンバーが固定されず、10通りもの組み合わせで試合にのぞんでいました。これはリーグ32チームの中で一番多い数字だそうです。ラン攻撃が奮わない責任も痛感していたのではないでしょうか。その思いが重量級の体を前へ前へと駆り立てたのだと思います。

 67ヤードのタッチダウン・ラン。アンダードッグのくやしい思いが合わさり、一気に爆発したプレイでした。クエスト・フィールドの歓喜は最高潮に達しました。リーグ1のファンが選手に発破をかけ、それに選手が応え、最高の試合を見せてくれました。ベンチで抱き合うコーチや選手の姿に涙が止まりませんでした。41対36で勝利しました。奇跡の勝利? 言いたい人には言わせておきましょう。

 セインツも数年前はアンダードッグでした。リーグのお荷物と言われた時期もありました。くやしい思いから奮起し、強くなり、スーパーチャンピオンになったのです。ホークスが同じ道をたどり、スーパーチャンピオンになり、アンダードッグと言われなくなる日も近いのではないでしょうか。それは今シーズンかも知れません。あと3試合です。


[ 2011/01/10 11:56 ] ゲーム | TB(0) | CM(-)
トラックバック
この記事のトラックバックURL